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「人道的な活動は,争いの根本原因に取り組むことを目的とした,より広範な戦略的かつ政治的枠組みの一環でなければ,限られた価値しかない。経験が何度となく示してきたように,人道的な活動だけでは,本質が政治的な問題は解決できない」。―「世界難民白書 2000」(英語) 多大の人道的活動のかいもなく,人間の諸問題は容赦なく増え続けています。永続する政治的な解決策がもたらされる可能性はどれほどあるのでしょうか。実際にはほとんどありません。では,ほかにどこへ目を向ければよいのでしょうか。使徒パウロは,エフェソスのクリスチャンにあてた手紙の冒頭の意味深い記述の中で,神がどのように人間の諸問題をすべて終わらせるかを説明しています。また,神がそのためにどのような機関を用いるかということも示しています。その機関は,今日わたしたちを悩ませている諸問題の根本原因に取り組みます。パウロが述べていることを考察してみるのはいかがですか。その記述は,エフェソス 1章3‐10節にあります。
『すべてのものをキリストにおいて
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![]() キリストの贖いの犠牲は,アダムの罪から人類を救済する |
こうしたことすべては,この請け戻し得る人類の世に対する神の過分のご親切の,おそらく最も印象的かつ崇高な表明を通して可能になりました。それは,イエス・キリストの贖いの犠牲です。パウロはこう書いています。「わたしたちは[イエス・キリスト]により,その血を通してなされた贖いによる釈放,そうです,わたしたちの罪過の許しを,その過分のご親切の富によって得ているのです」。―エフェソス 1:7。 イエス・キリストは,神の目的が達成されるうえで主要な役割を果たす方です。(ヘブライ 2:10)イエスの贖いの犠牲は,エホバがご自分の天的な家族にアダムの子孫の一部を養子として迎え入れ,アダムの罪の結果から人類を救済するための法的根拠となります。その際に,エホバの律法や原則に対する信頼が損なわれることはありません。(マタイ 20:28。テモテ第一 2:6)エホバは,ご自分の義を擁護しつつ完全な公正の要求を満たす仕方で,物事を行なってこられました。―ローマ 3:22‐26。 神の「神聖な奥義」何千年もの間,神は地球に対するご自分の目的をどのように成し遂げるかについて,詳細なことは明らかにされませんでした。西暦1世紀に,神は「そのご意志の神聖な奥義を[クリスチャン]に知らせ」ました。(エフェソス 1:9)パウロと仲間の油そそがれたクリスチャンたちは,神の目的が達成されるうえでイエス・キリストに与えられた壮大な役割をはっきりと理解しました。また,天の王国でキリストと共同の相続人になるという,自分たちの特別な役割も認識するようになりました。(エフェソス 3:5,6,8‐11)そうです,イエス・キリストとその仲間の支配者たちの手中にある王国政府は,天だけでなく地上にも永続する平和をもたらすために,神がお用いになる機関です。(マタイ 6:9,10)エホバはその王国を通して,この地上をご自分が最初に意図しておられた状態へと回復されます。―イザヤ 45:18; 65:21‐23。使徒 3:21。
地上からすべての圧制と不公正を除き去るために神が自ら行動を取られる定めの時は,間近に迫っています。しかし,エホバは実のところ,西暦33年のペンテコステの時に回復の過程が始まるようにされました。どのようにですか。その時に,「天にあるもの」,つまり天でキリストと共に支配する人々を集め始めることによってです。その中にはエフェソスのクリスチャンも含まれていました。(エフェソス 2:4‐7)もっと近年,わたしたちの時代に,エホバは「地にあるもの」を集めてこられました。(エフェソス 1:10)世界的な伝道活動を通して,イエス・キリストの手中にあるご自分の王国政府に関する良いたよりを,すべての国の民に知らせておられます。こたえ応じる人々は,現在すでに霊的な保護といやしの場所に集め入れられています。(ヨハネ 10:16)間もなく,清められて楽園となった地上で,それらの人々はすべての不公正や苦しみからの完全な自由を経験します。―ペテロ第二 3:13。啓示 11:18。
虐げられている人々を助けるために,人道的な活動において「多くのすばらしい進展」が見られてきました。(「世界子供白書 2000」[英語])しかし,最もすばらしい進展と言えるのは,ごく近い将来,キリスト・イエスと,その仲間である天の王国政府の支配者たちが介入することです。それらの支配者たちは,わたしたちを悩ませる争いや他のあらゆる悪の根本原因を完全に取り除きます。そうして,人間の諸問題をすべて終わらせるのです。―啓示 21:1‐4。 |
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「ものみの塔」誌,2002年6月15日号より |